今回は、こんなお悩みを解決します!
- ガンプラって下地なしでも塗装できるの?
- ガンプラの下地塗装はどんなときに役立つの?
ガンプラを塗装する際、「本塗装に入る前に下地に〇〇を塗装して」といった感じで本塗装だけでなくその前準備に下地塗装を行うことがよくあります。
そんな下地の塗装ですが、
- 単純に作業が2倍になるからめんどくさい・・・
- できるなら下地は塗らずに塗装したい・・・
- 下地なしで塗装したらどうなるの?
と思う方もいるのではないでしょうか?
かくいう僕も、エアブラシ始めたてのころは下地を塗装するのがめんどくさくて、下地はスルーしていきなりパーツのうえから本塗装してた時期もありました。
結論としては
場合によっては下地なしでも十分綺麗に塗装できる!
けど下地を塗った方が良いことの方が多い!
- 下地なしでも綺麗に塗装しやすい例
- 隠蔽力の強い暗めの塗料を塗装する
- 塗装する塗料よりも明るいパーツの上から塗装する(パーツの透明感が残って微妙なときもある)
- 下地なしだと塗装が難しい例
- 隠蔽力の弱い塗料を暗いパーツの上から塗装する
ということで今回は、
- 下地なしで塗装するとどうなるのか?
- どういった場面で下地塗装が必要になるのか?
といった塗装における下地のあれこれを解説していきます!
塗装初心者さんに向けて、塗装する際の参考になればと思います!
結論:場合によっては下地なしでも綺麗に塗装できる
塗料の色や、塗装するパーツの成型色によって下地なしでも綺麗に塗装できるかが変わってきます。
- 下地なしでも綺麗に塗装しやすい例
- 塗装する塗料よりも明るいパーツの上から塗装する
- 隠蔽力の強い塗料を塗装する
- 下地なしだと塗装が難しい例
- 隠蔽力の弱い塗料を暗いパーツの上から塗装する
まずは実際に下地なしで塗装した例を見ていただきましょう!
こちらはブルーの成型色の上から、ブラックを塗装してみました。
下地塗装なしもでいい感じにしっかりと塗装できています!
続いてこちら、ホワイトの成型色のうえからレッドを塗ってみました。
これまた同じく下地なしでも綺麗に発色しています!
今度は、ブルーの成型色の上からレッドを塗ってみます。
するとどうでしょう、ホワイトの上から塗った時と違ってパーツの成型色に負けて発色の悪い濁ったレッドになってしまいました。
明るい塗料を塗るのは難しく、塗料よりも暗い成型色のうえから塗ると暗い仕上がりになってしまいます。
明るい塗料を下地なしで塗った場合はプラスチック特有の透明感がなくならず薄っぺらい印象になってしまうことも多いです。
こちらは下地をまったく塗装していないころに塗ったビルドストライクですが、塗装してるのかしてないのかあんまりわからないぐらい重厚感がない印象ですよね・・・。
総じて明るい塗料は下地なしで塗装するのが難しい!
下地なし塗装のポイントは塗料の隠蔽力!
成型色の影響を受けずに、綺麗に発色できるかどうかは塗料の隠蔽力に大きく左右されます!
下の色をどれぐらい隠せるか、という能力を隠蔽力といいいます。
隠蔽力の弱い塗料ほど透けてしまって、下の影響を強く受けて綺麗に発色させるのが難しくなります。
隠蔽力の強い弱いはこんな感じ
●強いやつ:黒やグレーなどの暗い色やシルバーなどのメタリック系
●弱いやつ:白や黄色、赤などの明るい色
一般的に、明るい色ほど隠蔽力が弱く、暗い色ほど隠蔽力が強い傾向にあるので、
色の暗さ=隠蔽力
と思ってもらってOKです!
つまり、隠蔽力の強い暗い塗料を塗装するときは、下地なしでも綺麗に塗装することができます!
実際に僕は、ブラックだったりグレーだったり、暗めの塗料を塗装する場合はいつも下地は塗装していません。
下地塗装が必要なとき
暗めの塗料を塗装するときは下地なしでも塗装できるんですが、隠蔽力の弱い明るい塗料を塗るときはそうもいきません。
綺麗に発色させることも含め、下地を塗装するのは
- 隠蔽力の弱い明るい色を綺麗に発色させる
- プラスチック特有の透明感をなくす
- 下地の色を統一して、パーツの色ムラをなくす
- 好みに合わせて仕上がりを調整する
これら4つの場面となります。
逆に、これらの恩恵がないときは下地を塗装せずパーツの成型色のうえからそのまま塗装できるよ!っていうことになります。
下地塗装の役割①~明るい色を綺麗に発色させる~
明るい色の塗料を暗いパーツに塗装しようとしても、パーツの成型色に負けて綺麗に発色できず暗い仕上がりになってしまいます。
なので、隠蔽力の強いサーフェイサー(よくサフって略されます)を下地に塗装することで、上から塗る明るい塗料を綺麗に発色させることができます。
サフとは、パテを薄めたような塗料で隠蔽力が強く、下地塗装によく使われます。
色を統一するだけでなく細かな傷を埋めてくれるなど効果は様々。
色も数種類あり、サフといえばでよく見かけるグレーからブラック。
さらにはホワイトやピンクなんてものもあります。
グレート比べて下地色が明るくなるので、塗装を明るめに仕上げたい!という方におすすめです
もちろんスプレータイプもありますよ
サフなら、暗い成型色のパーツだろうがお構いなしに塗装することができます。
先ほどのパーツに、今度はグレーサフを塗った後にレッドを塗装してみました。
どうでしょう?成型色の上からそのまま下地なしで塗装した場合と違って、今度は綺麗にレッドが発色しました!
グレーやホワイトの明るめのサフで下地を塗った後に塗装すれば、隠蔽力の弱い塗料でも綺麗に発色させることができます!
下地塗装の役割②~プラスチック特有の透明感をなくす~
プラスチックのパーツは透明感があるので、この透明感をいかに無くすかで本物のロボットのような重厚感をだせるかが変わってきます。
で、これまた隠蔽力が弱い塗料だとこの透明感を隠し切れず、下地なしで塗装するとなんだか薄っぺらい印象に仕上がってしまいます。
こちら、下地なしで塗装したビルドストライクと下地ありで塗装したストライクフリーダムです。
HGとRGとでディテールの差はありますが、ストライクフリーダムは透明感が消えて重厚感のある仕上がりになっていませんか!?
ストライクフリーダムの方の下地はこんな感じで塗装しました。
- ホワイト:シルバー下地
- レッド、イエロー、ブルー:グレーサフ下地
- ゴールド:黒下地
- ブラック、グレー:下地なし
明るめの色は下地を塗装することでしっかりと重厚感を出しつつ、暗めの塗料は下地がなくてもしっかりと塗装できたかなと思ってます!
重厚感を出すためにも、明るい塗料を塗装するときには下地の塗装が必須になってきます!
下地塗装の役割③~パーツの色ムラをなくす~
ミキシングなどをしてるとよくあるのですが、成型色がバラバラなパーツを全部同じ色で塗りたいということがあります。
例えばこちら、僕がミキシングしたガンプラなんですが赤やら青やらピンクやら、成型色がばらばらのパーツをぞれぞれ赤色に塗りました。
サフで下地を統一して塗ったのでパーツごとの成型色の影響で色ムラが出ることなく統一感がでています!
下地を塗らずにそのまま成型色の上から塗ってしまうと、赤とピンクははっきり赤色に発色できますが、青のパーツは綺麗に発色せず、暗めの赤になってしまいます。
これも結局は隠蔽力の弱い塗料を塗る場合は、という感じですがパーツの成型色の影響を無くして仕上がりの色を統一させるのも、下地塗装のメリットです。
下地塗装の役割④~仕上がりを調整する~
下地の色によって、仕上がりの印象を変えることができます。
例えば、同じシルバーでもグレーサフの上から塗った場合と黒サフの上から塗った場合だと仕上がりはかなり違ってきます。
グレーサフの方は明るめのシルバーに、黒サフを下地に塗った方はよりリアルな重厚感のある仕上がりになります!
このように、好みで下地を使い分けることで仕上がりを調整することができるのも下地塗装のメリットです。
隠ぺい力の弱い塗料を塗るときに下地塗装が役割を発揮するんですが、
「じゃあ、隠ぺい力の強い塗料を塗るときは下地はいらないの?」というとYESのときもありNOのときもあります。
隠ぺい力の強い塗料を塗る場合でも、「成型色と同じような色を塗る」時には下地塗装が役に立ちます。
例えば、元々黒いパーツの上に黒い塗料を塗っても、塗れてるのか塗れていないのかわかりにくいですよね。
塗り残しがないか見極めるのも一苦労です。
そんなときに、いったんグレーサフなどで下地を塗っておけば、黒で塗れたかどうか一目両全です!
まとめ
以上、ガンプラの下地塗装についてのお話でした!
下地塗装が役に立つ場面を理解して、必要な時は塗る、必要ないときは塗らないとはっきり分けれると効率よく綺麗に塗装することができます!
- 下地なしでも綺麗に塗装しやすい例
- 隠蔽力の強い暗めの塗料を塗装する
- 塗装する塗料よりも明るいパーツの上から塗装する(パーツの透明感が残って微妙なときもある)
- 下地なしだと塗装が難しい例
- 隠蔽力の弱い塗料を暗いパーツの上から塗装する
暗めの塗料を塗るときは下地なし、明るめの塗料を塗るときは下地を塗装してから本塗装するのが僕のオススメです!
下地を使い分けて、効率よくかっちょよくガンプラを塗装しましょう!
それでは、楽しいガンプラライフをお送りください!
さようなら~
今回塗装するのに使った道具はこちらの記事で紹介しております。
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